このねぬる夜のまに秋は来にけらし朝けの風の昨日にもにぬ 藤原季通朝臣

このねぬる夜のまに秋は来にけらし朝けの風の昨日にもにぬ

 藤原季通朝臣

 百首歌に、初(はつ)秋の心を

 新古今和歌集 巻第三 秋歌上 287

「寝ていたこの夜のうちに秋は来たのだな。夜明けの風が昨日のとはまるで違っている。」『新日本古典文学大系 11』p.98

久安六年(1150)、久安百首。

本歌「秋立ちていくかもあらねどこの寝ぬる朝けの風は袂涼しも」(安貴王 拾遺 秋。万葉集八では「いくかもあらねば」)。

けらし 「けり」の意。

これは音ではなく感触で秋を知る歌。

参考「今日あけて昨日に似ぬは見る人の心に春ぞ立ちぬべらなる」(貫之集)。

「立秋」「初風」の歌。

藤原季通(ふじわらのすえみち 生没年未詳 1094?-1158以後)平安時代末期の廷臣、歌人。詞花集初出。千載十五首。新古今一首。勅撰入集十七首。

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初秋という言葉から私がまず連想してしまうのは、季節感でも古典和歌でもなく、ロバート・B・パーカー(1932-2010)によるボストンの私立探偵スペンサー・シリーズ第7作『初秋』1980 菊池光訳 早川書房 1982.9 です。初めて読んだのは1985年3月8日でした。昔のノートを見ると、この頃、このシリーズを目黒区中目黒駅前図書館から借りて10冊ほど読んでます。